新国立劇場

新国立劇場、フィガロの結婚鑑賞
       2017.4.30~5.1
              レポートK537 小林
 4月29日、待ちに待った東京行の日を迎えました、10時過ぎに名古屋駅の集合場所へ、現地合流の5名を除いた16名全員10時42分発の新幹線12号車に乗車、私は15Eの山側窓際席に着席。
 すぐに弁当が配られ車内ではメンバー同志の会話が弾み、これから2日の旅への期待で心が高鳴ります。
 浜名湖を過ぎたあたりから、時代の流れか、かつてはうなぎの養殖池と思しき所が太陽光発電設備になっていました。
 静岡を過ぎた頃には富士山が見える筈ですが残念ながらモヤに隠れて見ることは出来ず、(山側のE席の意味がない!)そこで弁当の登場です、おかずの種類も多くご飯も寿司、まぜご飯、おこわ、と量、質共に豪華なものでした。
 12時23分定刻に東京駅到着、鹿嶋さんの先導で中央線乗り継ぎ新宿から京王新線に乗換え初台駅下車、徒歩数分で憧れの新国立劇場に予定より少し早く13時頃到着、
 モダンな外観の建物の中は広々としており音楽に関するグッズの売店も充実している感じでした。ホールは木質の落ち着いた佇まいで非常に見やすく、音響的にも良さそうでワクワク感が最高潮に達しました。
 
まもなくオケのチューニングが始まり続いて指揮者登場し、一瞬の静寂の後あの有名な序曲が流れ始めました。
 

 非常にシンプル且つシンボライズされた舞台で1幕から第4幕まで基本的に変わる事はなく登場人物も舞台奥の壁?らしき物を開けて出入りするという変わった演出でした。
  そして歌手の衣装は白一色で非常に簡素化されたもので、慣れるまで人物の区別に苦労しました。
 

 字幕もあり物語の内容はある程度事前に勉強してきたつもりですがもう一つ筋書きが理解できませんでした。  しかし内容よりも音楽を聴こうと最初から決めていたのでアリア、重唱等演奏の部分は字幕もみないで音楽を聴くことに集中しました。 註)音レポは出来ません、省略!
 途中休憩を含めて約3時間20分が感動!感動!であっという間に時間が過ぎて17時20分ころ終演となりました。

 感動冷めやらぬまま劇場内のレストラン「マエストロ」に移動し参加者全員と新国立劇場の桑原氏及び歌手の晴氏を迎えて懇親会を兼ねたデイナーが始まりました、 美味しいステーキにビールを飲みながら和やかに音楽談義に花を咲かせている内に、あっという間に2時間が過ぎ宴もお開きとなりました。
 すっかり夜のとばりがおりた新宿界隈を鹿嶋さんの先導で徒歩でホテルに向かいました。
チェックインを済まホテル最上階のラウンジバーで一杯やる方もおられたようですが私はコンビニでスイーツを購入し部屋でコーヒーを飲んで就寝しました。
翌30日朝早めにホテルのレストランに行ったのですが新宿の都庁すぐ前と言う立地の良さもあってかすでにインバウンドの方たちで長蛇の列ができていました、なんとか朝食を済ませホテルのロビーに集合時間までに行くことが出来ました。
 新宿駅まで徒歩で行きJRを乗り継ぎ上野へむかいました。
上野公園口を出るとすぐ目の前が東京文化会館、その前が国立西洋美術館といきなり有名な建物が有ったりして感動です。
東京都美術館  天気も良く新緑が目に眩しい上野公園を歩き最初の目的地東京都美術館へ向かい、ここでは開催中のバベルの塔 展を観賞しました。
 全く予備知識も無く名前は聞いたことがあるくらいでしたが本物を見てその精巧且つ緻密な絵に驚きました。 高さ500メートルほどの架空の塔の建設中の絵の様で、バルセロナのサグラダファミリアが頭をよぎりました。
 さて、次なるイベントは上野「韻松亭」での昼食です、この店は明治8年の創業で横山大観がオーナーだった事もあるという老舗です、料理は「花籠本膳」という和食のランチコースでした、食レポは難しいので詳しくは書けませんが一品一品が本当に美味しく、都会の中心でありながら閑静なたたずまいのなかで食事をすることができました。
  名古屋モーツァルト協会の旅行は毎回昼食がその土地の有名な店で食べられるので私の重要な参加条件の一つです。(笑)
 さて、昼食が終わると名古屋モーツァルト協会全体の旅行は一旦お開きとなり午後からは予定通り美術館を巡る人と好きな博物館等を巡る人と別行動となりました、おりしも東京国立博物館では国宝の「曜変天目茶碗」の展示が行われておりそちらへ行かれた方もおられたようです
 私は予定通り東京藝大美術館の雪村展を観た後、国立科学博物館で開催中の大英自然博物館展を観に行きました。
 今回の旅行で感じたことは音楽でも絵画でも実物を生で聴いたり見たりする事の大切さを改めて実感しました、例えば絵の大きさ一つをとっても写真などで見ていたイメージと違い、思っていたより意外に小さかったり、筆使いなども素人なりに感じられたりと、なんとなく目や耳の肥やしになっていくものだと思いました。
 最後に「マエストロ」での懇親会で聞けなかったオペラの基本的な疑問ですが、オペラで歌うのではなくセリフを喋る様な(レチタティーボ)は作曲者の楽譜があるのですか? 歌手の即興もしくは演出家の指示?、伴奏もほとんどなくて(チェンバロ?)難しいと思うのですが?どなたか教えてください。     <完>
(資料(レチタティーボ))音楽用語。声楽様式で「叙唱」と訳され、アリアが旋律的表現に対し、オペラ,オラトリオ,カンタータなどで,話し言葉の抑揚を強調し物語を進める役を果たす。叙述的性格のため,歌詞のシラブルに基づいた短い音符群から成る通奏低音による和音だけを伴うレチタティーボ・セッコrecitativo secco(乾いた叙唱)と,全体に器楽伴奏がついたアリアに近いレチタティーボ・アコンパニャートrecitativo accompagnato(伴奏付叙唱)がある。参照:百科事典マイペディアなど
2015年10月04日